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コラム

ドライマウスに対するイソフラボン含有の保湿剤の効果

1) 医療法人 美和会 平成歯科クリニック

2) 大阪大学歯学部附属病院 顎口腔機能治療部

3)株式会社 ファイン 研究開発部 

橋爪聖子1)、小谷泰子1)2)、野原幹司2)、佐々木義晴3)、高垣聡一郎3)

 当院は、ドライマウス、嚥下障害、睡眠時無呼吸に特化した歯科医院として2009年に開院した.

 ドライマウス外来には、これまで、約500名の症例が受診している.ドライマウス症例は、唾液分泌や保湿能力の低下、過剰な蒸発から口腔粘膜の萎縮、疼痛、違和感、味覚異常など不快な症状を有している場合が多い.その対応策の一つに、口腔粘膜を潤す保湿剤の使用が挙げられる.保湿剤には、様々な種類があり、症例の症状や嗜好に合わせて選択できることが望ましい.

 今回、粘膜の強化が期待されているイソフラボンを含有した保湿剤を使用し、使用前後の変化を調査したので報告する.

 

 今回、ドライマウス症例に対し、イソフラボン含有の保湿剤を使用し、使用前、3ヶ月後の口腔水分計測定値および自覚症状を比較した.

 その結果、口腔水分計測定値と味覚異常には有意な差が認められなかったものの、口腔乾燥感、唾液粘稠感、舌痛においては使用後3ヶ月で有意に低下していた.特に自覚症状が大きく改善した症例の中には、他覚的にも口腔乾燥が強く、舌痛の訴えが強い症例が多く認められた.

 ドライマウスの症状は、長期にわたり、日によって異なる場合が多い.症状に応じて、効果的な保湿剤の選択ができるよう、保湿剤の効果を長期的に追跡、検討する必要があると考えられた.

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